社会福祉法人の会計情報

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社会福祉法人の会計情報

社会福祉法人の会計その他の情報です

社会福祉充実計画の承認等に関するQ&A(vol.1)【リンク目次付全文】

制度改革情報

 注意(平成29年4月28日追記)

「社会福祉充実計画の承認等に関するQ&A(vol.2)」(平成29年4月25日
発出)が出ているので最新版は以下の記事をご覧ください。

kaikeisyafuku.hatenadiary.jp

 

 QからAをすぐに見ることができるように、リンク目次付で社会福祉充実計画の承認等に関するQ&A(vol.1)を掲載しておきます。 

 
社会福祉充実計画の承認等に関するQ&A(vol.1)

(目次)

(注)問中の【】書については、当該問に関連する「社会福祉法第55条の2の規定に基づく社会福祉充実計画の承認等について」(平成29年1月24日付け雇児発0124 第1 号、社援発0124第1 号、老発0124 第1 号通知)の別添「社会福祉充実計画の承認等に係る事務処理基準」の条番号を示す。

 

【1.社会福祉充実残額の算定】

問1 社会福祉充実残額は毎会計年度算定しなければならないのか。

(答)

1.社会福祉充実残額については、法第55条の2第1項の規定に基づき、社会福祉充実計画の実施期間中を含め、毎会計年度、算定しなければならないものである。

 

問2 社会福祉充実残額はどのような使途に活用できるのか。

(答)

1.社会福祉充実残額の使途については、法人において、
 ① 社会福祉事業及び法第2条第4項第4号に規定する事業に該当する公益事業
 ② 地域公益事業
 ③ 公益事業のうち①及び②に該当する事業以外のもの
の順にその実施を検討し、社会福祉充実計画にその事業内容を記載することになる。

2.その具体的な使途については、上記①から③までの事業の範囲で、職員処遇の改善や既存建物の建替、新規施設の建設のほか、新たな人材雇用、新たな取組に要する事業費など、法人が地域の福祉ニーズ等を踏まえた上で、一定の支出を伴う事業に充てる必要があり、最終的にはその経営判断の下、決定することとなる。

 

問3 措置費施設において社会福祉充実残額が生じた場合、措置費を社会福祉充実事業に充てることはできるのか。

(答)

1.措置費や保育所委託費については、措置費等弾力運用通知において、措置費又は委託費収入の30%の範囲内で、当期末支払資金残高を翌年度に繰り越した上で、同一法人が運営する社会福祉事業等の費用に充てることが可能とされている。

2.よって、前期末支払資金残高については、当該通知に定める使途の範囲内で、その全部又は一部を社会福祉充実残額に充当し、これを社会福祉充実事業として、既存の社会福祉事業や公益事業の充実又は新たな事業の実施に係る費用に充てることが可能である。

 

問4 社会福祉充実残額の算定結果は、所轄庁にどのような形で提出すればよいか。また、社会福祉充実残額が生じなかった法人についても、当該算定結果を所轄庁に提出する必要があるのか。

(答)

1.社会福祉充実残額の算定結果については、社会福祉充実残額が生じなかった法人を含め、毎会計年度、6月30日までに、「計算書類」及び「現況報告書」とともに、「社会福祉充実残額算定シート」に必要事項を記入の上、「社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム」を利用して入力を行う、又は当該シートを郵送又は電子メール等により送付することにより行うこととなる。

2.なお、「現況報告書」においても、社会福祉充実残額の有無や規模等の項目が設けられている。

 

問5 社会福祉充実残額の算定は、法人全体として算定するのか、それとも施設種別単位で算定することになるのか。

(答)

1.個々の施設種別単位ではなく、法人単位の貸借対照表等を用いて、法人全体として算出することとなる。

 

問6 人件費積立資産や施設整備積立資産については、何故控除対象財産とならないのか。【事務処理基準3の(4)の①関係】

(答)

1.社会福祉充実残額の算定ルールは、全法人にとって公平なものであることが必要であることから、法人の任意でその多寡を決定できる積立資産については、会計上これが計上されていることのみをもって控除対象財産とはならない。

 

問7 大規模災害に備えて計上している積立資産は控除対象財産となるのか。【事務処理基準3の(4)の①関係】

(答)

1.大規模災害に備えて計上している積立資産については、控除対象財産の算定に当たって、最低限建物の建替等に必要な費用を考慮しているとともに、全法人に公平なルールを設定することが困難であることから、控除対象財産とはならない。

2.なお、大規模災害発生時には、法人の経営判断の下、社会福祉充実残額の有無にかかわらず、その保有する財産を活用することを妨げるものではない。

 

問8 共同募金会における赤い羽根共同募金に係る積立資産は控除対象財産となるのか。【事務処理基準3の(4)の①関係】

(答)

1.共同募金会における赤い羽根共同募金に係る積立資産については、共同募金事業の性質上、寄付者から募金を集め、これを分配することが事業そのものの目的であることから、「社会福祉法に基づく事業に活用している不動産等」として控除対象財産に該当するものである。

 

問9 助成事業の原資となる積立資産は控除対象財産となるのか。【事務処理基準3の(4)の①関係】

(答)

1.助成事業の原資となる積立資産については、助成事業の性質上、一定の積立資産を取り崩すなどにより、民間団体等に助成を行うことが事業そのものの目的であることから、「社会福祉法に基づく事業に活用している不動産等」として控除対象財産に該当するものである。

2.なお、社会福祉充実計画において、社会福祉充実残額を助成事業の原資に充てる場合については、当該計画に基づき、当該助成事業の実施経費として、法人外に支出されることが必要であることから、当該計画の実施期間において、社会福祉充実残額のうち、当該原資に充てるための積立資産等については、「社会福祉法に基づく事業に活用している不動産等」として、控除対象財産には該当しないものとして取り扱うこと。

 

問10 社会福祉充実残額を算定する会計年度の翌年度に新たな施設を建設する場合に、当該建設費用を控除対象財産として取り扱って良いか。【事務処理基準3の(4)の①関係】

(答)

1.社会福祉充実残額を算定する会計年度の翌年度に新たな施設を建設する場合については、国庫補助等の内示を受け、又は建設会社等との契約が締結され、建設費用が相当程度確定している場合であって、翌年度における当該建物に係る着工時期が既に決定されているとき(これらの事実関係が書面により明らかである場合に限る。)には、当該建設費用のうち、自己資金(寄付金を含む。)相当額を「社会福祉法に基づく事業に活用している不動産等」として、控除して差し支えない。

2.なお、当該自己資金相当額が現預金に計上されている場合の財産目録の記載方法については、問17の方法によること。

 

問11 法人設立時に、所轄庁から基本財産を3億円確保するよう指導された経緯があるが、現行の関係通知のルールに基づけば、必要な基本財産は原則1億円となる。このような場合であっても、控除対象財産の対象となる基本財産は1億円となってしまうのか。【事務処理基準3の(4)の①の注1関係】

(答)

1.法人設立時に、現行の関係通知に基づく金額以上の基本財産を確保するよう、所轄庁から指導を受けたような経緯がある場合であって、社会福祉充実残額の算定時においても引き続き当該基本財産を保有している場合には、当該経緯にも配慮し、法人設立時における定款に記載される額等客観的に明らかな額の範囲において、控除対象とすることができるものとする。

2.よって、ご指摘のような場合であって、当該事実が客観的に確認できる書類がある場合には、3億円全額を控除対象として差し支えない。

 

問12 「国や自治体からの補助を受け、又は寄付者等から使途・目的が明確に特定されている寄付金等により設置された積立資産等」とは、どのようなものを想定しているのか。【事務処理基準3の(4)の①の注3関係】

(答)

1.「国や自治体からの補助を受けて設置された積立資産等」については、生活福祉資金貸付事業や介護福祉士等修学資金貸付事業による貸付原資などが該当する。

2.また、「寄付者等から使途・目的が明確に特定されている寄付金等により設置された積立資産等」については、寄付金や会費等の募集に当たってあらかじめ定められた募集要綱や会則等又は寄付者による寄付申込書等において、特定された使途が明記されているものにより設置された積立資産や現預金、有価証券が該当する。

3.なお、上記「特定された使途」とは、「法人運営全般」といったような、その使途に法人の広範な裁量性のあるものは該当せず、「○○施設の運営」、「○○事業の実施」など、要綱等において、事業の種類が特定されていることが必要である。

※ 寄付金の使途について、法人が寄付者等から、広範な裁量を委ねられているのであれば、当該寄付金が社会福祉充実残額に充当されたとしても、結果として法人が実施する事業に還元されるものであり、寄付者等の意向とは矛盾が生じないものと考えられる。

 

問13 原子力発電所事故による東京電力からの賠償金について、現預金で保有している場合、控除対象財産となるのか。【事務処理基準3の(4)の①の注4関係】

(答)

1.原子力発電所事故による東京電力からの賠償金については、現状復旧のために必要な資金であることから、これを現預金として保有している場合、当該賠償金の範囲で控除対象財産に該当するものである。

 

問14 対応基本金の調整において、3号基本金相当額を除く趣旨如何。【事務処理基準3の(4)の②関係】

(答)

1.対応基本金については、「活用可能な財産」の算定時に既に基本金全額を控除していることから、「社会福祉法に基づく事業に活用している不動産等」の算定に当たって、当該不動産等の価値に含まれる基本金相当額の二重の控除を排除するため、これを差し引く調整を行うものである。

2.しかしながら、3号基本金相当額については、「施設の創設及び増築時等に運転資金に充てるために収受した寄附金の額」であり、不動産等の価額と直接関係するものではないことから、対応基本金の調整において3号基本金相当額を除くことができることとしたものである。

3.なお、「社会福祉法に基づく事業に活用している不動産等」の算定に当たって、3号基本金相当額が不明な場合には、当該3号基本金相当額を含め、基本金全額を差し引くものとする。

  

問15 対応負債の調整において、1年以内返済予定設備資金借入金等特定の科目の合計額とする趣旨如何。【事務処理基準3の(4)の③関係】

(答)

1.対応負債については、「活用可能な財産」の算定時に既に負債全額を控除していることから、「社会福祉法に基づく事業に活用している不動産等」の算定に当たって、当該不動産等の価値に含まれる借入金相当額の二重の控除を排除するため、これを差し引く調整を行うものである。

2.「社会福祉法に基づく事業に活用している不動産等」については、建物・設備に係る資産額が大部分を占めることとなるが、対応負債の算定に当たっては、概ね貸借対照表における①1年以内返済予定設備資金借入金、②1年以内返済予定リース債務、③設備資金借入金、④リース債務の合計額に相当するものと考えられることから、当該合計額を対応負債として擬制し、事務の簡素化を図ることとしたものである。

 

問16 財産目録の記載に当たって、ある科目に記載すべき資産の数量が大量にある場合、控除対象となる資産と、控除対象とはならない資産の2つに区分した上で、当該区分ごとに、代表例を記載し、それぞれ数量を記載(○○ほか○個)する方法によることは可能か。【事務処理基準3の(4)の⑤関係】

(答)

1.財産目録の記載に当たって、資産の数量が大量にある場合、拠点単位で記載しなければならないこととしている土地・建物を除き、貴見のとおり取り扱って差し支えない。
(具体的な記載例)車輌運搬具の場合
【控除対象】(会社名) (車輌商品名)ほか20台
【控除非対象】(会社名) (車輌商品名)ほか5台

 

問17 財産目録の記載に当たって、現預金については、原則として控除対象財産とならないこととされているが、貸付事業の原資などを現預金として計上している場合、どのように取り扱うべきか。【事務処理基準3の(4)の⑤関係】

(答)

1.財産目録の記載に当たって、現預金の中に貸付事業の原資など、「社会福祉法に基づく事業に活用している不動産等」に該当する資産が計上されている場合については、例外的に、現預金の欄を、控除対象とすべき資産と、控除非対象の財産の2段に分けて記載するものとする。
(具体的な記載例)
【控除対象】 ○円 ○○事業貸付原資として
【控除非対象】○円。

 

問18 「再取得に必要な財産」の算定は、建物単位で行うこととされているが、増築又は改築・大規模修繕を行っているような場合は、どのような単位で算定すべきか。【事務処理基準3の(5)関係】

(答)

1.「再取得に必要な財産」の算定に当たって、増築を行っている場合については、原則として、本体建物部分と、増築部分を区分してそれぞれ計算を行うものとする。この際、財産目録についてもこれらを区分することが必要である。
 ただし、これにより難い場合については、これらを区分せず本体建物と一体のものとして、合算して算定を行うことができるものとする。(なお、この場合の建物取得年度については、本体建物の取得年度とする。)

2.また、改築・大規模修繕を行っている場合については、原則として、本体建物部分と、改築・大規模修繕部分を合算して計算を行うものとする。
 ただし、改築・大規模修繕部分が面積の拡充を伴う場合など、これらを区分することが可能な場合については、区分して算定を行うことができるものとする。(この場合の建物取得年度については、それぞれの取得年度とする。また、財産目録についても区分することが必要である。)

 

問19 「再取得に必要な財産」の算定に当たって、本体建物部分と、増築部分とに区分して計算を行う場合に、照明設備等の建物付属設備の更新費用など、両者が一体不可分であって、これらを明確に区分できない固定資産については、どのように取り扱うべきか。【事務処理基準3の(5)関係】

(答)

1.本体建物部分と増築部分とが一体不可分な固定資産については、建物延床面積割合などの合理的な方法により按分することとする。

 

問20 中古物件を取得した場合の「再取得に必要な財産」の算定方法如何。【事務処理基準3の(5)関係】

(答)

1.中古物件を取得した場合には、当該取得価額の範囲内で、減価償却を行うこととなり、当該減価償却累計額を基に「再取得に必要な財産」を算定することとなる。

 

問21 減価償却累計額の算定に当たって、建物のうち、建物付属設備については、どのように取り扱うべきか。【事務処理基準3の(5)の②関係】

(答)

1.社会福祉法人会計基準において、貸借対照表上、「建物」に計上すべき金額は、「建物及び建物付属設備」としているところであり、減価償却累計額の算定に当たっては、建物ごとに、当該建物付属設備を含む金額を計上することとなる。

2.なお、建物取得年度の記載に当たっては、建物と建物付属設備の取得年度が異なる場合であっても、建物付属設備の取得・更新時期にかかわらず、建物の取得年度とすること。

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問22 建物建設時の1㎡当たり単価の算出に当たって、賃借建物に係る内部造作や本体建物とは独立した物置などについては、どのように取り扱うべきか。【事務処理基準3の(5)の③関係】

(答)

1.建物建設時の1㎡当たり単価の算出に当たって、賃借建物に係る内部造作や本体建物とは独立した物置などについては、床面積は考慮せず、取得年度に応じた建設工事費デフレーターを使用するものとする。

 

問23 一般的な自己資金比率はどのように設定されているのか。また、この値はいつ見直されるのか。【事務処理基準3の(5)の④関係】

(答)

1.一般的な自己資金比率については、「社会福祉法人における事業継続に必要な建設費と大規模修繕費に関する調査研究」(一般社団法人日本医療福祉建築協会)において、社会福祉法人の施設建設時の自己資金(寄付金を含み、借入金及び補助金を除く。)の実態を調査し、当該結果を踏まえ、全ての施設種別に共通する平均的な比率として設定している。

2.また、これは、近年の補助金比率の変動を的確に反映させる観点から、直近5年間に建設された施設のデータを用いている。

3.なお、平成30年度以降の具体的な比率については、「社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム」の稼働状況を踏まえつつ、当該システムから得られたデータを元に、必要な見直しを定期的に行っていくこととしている。

 

問24 自治体から建物の無償譲渡を受けた場合、建設時の自己資金比率については、どのように取り扱うべきか。【事務処理基準3の(5)の④関係】

(答)

1.自治体から建物の無償譲渡を受けた場合の建設時の自己資金比率については、当該建物の入手に当たって、法人としての自己資金は投入されていないことから、建設時の自己資金比率としては0%となるものであり、一般的な自己資金比率である22%を適用することとなる。

 

問25 個人から建物の寄付を受けた場合、建設時の自己資金比率については、どのように取り扱うべきか。【事務処理基準3の(5)の④関係】

(答)

1.個人から建物の寄付を受けた場合の建設時の自己資金比率については、当該自己資金比率の算定時に自己資金には寄附金を含むこととしていることから、建設時の自己資金比率としては100%となる。

 

問26 建設時の自己資金比率については、「当該建物の建設に係る自己資金額÷当該建物の建設時の取得価額」の計算式により、算出することとされているが、この場合の自己資金額には、どのような費用を含めれば良いか。【事務処理基準3の(5)の④関係】

(答)

1.建物建設時の自己資金額については、建物本体の建設費用のほか、土地造成費、既存建物解体費、仮移転等費用及び設計監理等費用、建物と一体的に整備した設備(厨房設備、機械浴槽等)や外構工事費等の合計額に係る自己資金相当額とすることができるものとする。

2.ただし、土地の取得費用は含まない。

 

問27 大規模修繕費の実績額の記載に当たって、どのような費用を大規模修繕費として捉えれば良いか。【事務処理基準3の(5)の⑤関係】

(答)

1.大規模修繕費は、施設・設備の経年劣化に伴う施設の広範囲に渡る補修や、設備の更新・新設等の工事に係る費用を指すものであり、施設の一部を補修するものや応急的・一時的な対応、点検等のメンテナンスに係る費用は含まないものとする。

2.具体的には、例えば以下のような工事が大規模修繕に該当する。

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3.なお、ここでいう大規模修繕費とは、会計処理上、固定資産に計上される資本的支出に限られるものではなく、上記のような工事に係る支出の合計額をいうものである。

4.また、大規模修繕に係る実績額が不明な場合には、例外的に事務処理基準3の(5)の⑤のただし書に規定する計算式によることができることとしているが、上記の工事に係る支出について、一部でも不明な場合には、当該計算式によることとして差し支えない。

 

問28 「主として施設・事業所の経営を目的としていない法人等の特例」については、「再取得に必要な財産」と「必要な運転資金」の合計額が法人全体の年間事業活動支出を下回る場合は、その適用を受けられるものと考えて良いのか。【事務処理基準3の(7)関係】

(答)

1.貴見のとおり取り扱って差し支えない。

 

問29 社会福祉充実残額は、会計処理上、その他の積立金及び積立資産として計上する必要があるのか。

(答)

1.社会福祉充実残額については、会計基準による会計処理とは別の概念であることから、必ずしもその他の積立金(積立資産)として計上する必要はなく、社会福祉充実残額をどのような形で保有するかは法人の裁量である。

 

問30 「活用可能な財産」の額が、「社会福祉法に基づく事業に活用している不動産等」、「再取得に必要な財産」、「必要な運転資金」、「年間事業活動支出」のいずれかを下回る場合、その他の計算を省略して良いか。

(答)

1.貴見のとおり取り扱って差し支えない。

2.なお、この場合、社会福祉充実残額算定シートの記入に当たっては、「活用可能な財産」の欄が記載された上で、「社会福祉法に基づく事業に活用している不動産等」、「再取得に必要な財産」、「必要な運転資金」、「年間事業活動支出」のうちの一部の計算結果が記載され、これらを比較した結果、明らかに「活用可能な財産」の額が下回っていることが判別できるようになっていることが必要である。

 

【2.社会福祉充実計画】

問31 社会福祉充実残額を算定した結果、その額が10万円などの少額である場合であっても、社会福祉充実計画を作成する必要があるのか。

(答)

1.社会福祉充実残額の算定の結果、社会福祉充実残額が極めて少額であり、社会福祉充実計画を策定するコストと比較して、これを下回るような場合には、事実上、社会福祉充実事業の実施が不可能なものとして、社会福祉充実計画を作成することは要しない。

2.ただし、法人の判断により、これと他の財源を組み合わせ、一定の財源を確保することにより、社会福祉充実計画を策定し、これに基づき社会福祉充実事業を実施することを妨げるものではない。

 

問32 社会福祉充実計画において、災害等のリスクに備えた積立てを行う、又は単に外部の社会福祉法人に資金を拠出するといった内容を記載することは可能か。

(答)

1.社会福祉充実計画については、法第55条の2第1項において、「既存事業の充実又は既存事業以外の新規事業の実施に関する計画」と定義されている。

2.このため、社会福祉充実計画の内容は、法人が社会福祉充実残額を活用し、一定の対象者に対して、受益的なサービスや給付等の実施又は充実を図るための支出を行う事業の実施に関する計画であることが求められるものである。

3.したがって、事業実施時期の見通しを明らかにせずに単に資金の積み立てを行う、又は単に資金を拠出するといった内容の計画は認められない。 (資金の拠出に併せて、外部の法人の取組や事業に、当該法人の役職員が一定の関わりを持つような場合には、事業の実施に関する計画として認められることはあり得る。)

 

問33 社会福祉充実計画において、建物に係る借入金を返済するといった内容を記載することは可能か。

(答)

1.問32の回答のとおり、社会福祉充実計画は、一定の対象者に対して、受益的なサービスや給付等の実施又は充実を図るための支出を行う事業の実施に関する計画であることが求められるものであることから、単に既存の借入金を返済するといった内容の計画は認められない。

 

問34 社会福祉充実計画においては、事業費を記載することとされているが、当該事業費は、社会福祉法人会計基準に定める事業費に限定され、人件費や事務費は含まないという理解で良いか。

(答)

1.社会福祉充実計画に記載する事業費については、人件費や事務費を含め、社会福祉充実残額に係る「支出」全体を記載するものである。

 

問35 法人が既に実施している事業を社会福祉充実計画に基づく社会福祉充実事業に振り替えることは可能か。

(答)

1.社会福祉充実計画に基づく社会福祉充実事業については、「既存事業の充実」に資するものであることが必要であることから、地域の福祉ニーズを踏まえた上で、対象者や事業内容の充実を図るなど、既存事業の見直しを行った上で、これを社会福祉充実事業として実施することは可能である。

 

問36 社会福祉充実計画原案について、評議員会で承認を受けた後に、公認会計士・税理士等に確認書の作成を依頼することは可能か。

(答)

1.可能であるが、公認会計士・税理士等による確認の結果、社会福祉充実計画原案を修正する場合には、再度、評議員会に諮る必要がある。

 

問37 社会福祉充実計画について、複数地域で事業を実施する場合、どの地域で申請を行うべきか。また、事業の実施地域についての制限はあるのか。

(答)

1.社会福祉充実計画については、社会福祉充実事業を行う地域に関わらず、法人の所轄庁に対して、申請を行うこととなる。

2.また、社会福祉充実事業の実施地域についての制限はなく、社会福祉充実残額の規模などを踏まえ、法人が判断することとなる。

 

問38 社会福祉充実計画の確認は,業務委託を行っている公認会計士・税理士やこれらの資格を有する役職員でも可能か。【事務処理基準5関係】

(答)

1.可能である。

 

問39 社会福祉充実計画の策定に当たって、公認会計士等の専門家の意見を聴くとされているが、所轄庁が承認する際にも、同様の手続きを行う必要があるのか。

(答)

1.社会福祉充実計画の承認に当たって、所轄庁が改めて公認会計士等の専門家の意見を聴く必要はない。

 

問40 複数の社会福祉法人の事業区域等が重なり、社会福祉充実事業の実施に当たって効率性や実効性が乏しい状況となる可能性がある場合には、所轄庁又は市町村社会福祉協議会若しくは都道府県社会福祉協議会がこれを調整することは可能か。

(答)

1.ご指摘のような場合、所轄庁又は社会福祉協議会が広域的な調整を行うことは可能であるとともに、地域協議会の場を活用することも考えられる。

2.ただし、最終的な事業実施に係る判断は法人が行うべきものであることから、法人の意向や自主性に十分配慮を行うことが必要である。

 

問41 公認会計士・税理士等の確認書の作成に要する費用は、社会福祉充実残額を充てることができるのか。

(答)

1.公認会計士・税理士等の確認書の作成に要する費用については、社会福祉充実計画の策定に必要な費用として、これに社会福祉充実残額を充てて差し支えない。

 

問42 社会福祉充実計画の変更は、どのような時期に行うべきか。【事務処理基準10関係】

(答)

1.社会福祉充実計画の変更は、毎会計年度に算定される社会福祉充実残額の状況を反映することが必要であることから、災害の発生など、計画策定時からの大幅な事情変更がある場合を除き、原則として、毎会計年度、所轄庁へ計算書類等を提出する時期(6月30日)に併せて行うものとする。。

 

問43 承認社会福祉充実計画について、社会福祉充実残額が変動した場合、それのみをもって変更手続きを行う必要があるのか。【事務処理基準10関係】

(答)

1.承認社会福祉充実計画に記載される社会福祉充実事業に充てる社会福祉充実残額については、申請時点における計画上の見込額であることから、実際上の社会福祉充実残額が変動したことのみをもって計画の変更手続きを行う必要はない。

2.ただし、実際上の社会福祉充実残額の変動に伴い、法人が計画上の社会福祉充実残額に併せて事業費の変更を希望する場合又は実際上の社会福祉充実残額が計画策定時の見込みの倍以上に増加した場合など、計画上の社会福祉充実残額と大幅な乖離が生じ、再投下すべき事業費を大幅に増額できる状態にある場合等には、計画の変更手続きを行うことが必要である。

 

問44 法人において緊急的な支出の必要性が生じた場合に、所轄庁の承認を得ずに、社会福祉充実残額をその支出に充てることはできるのか。

(答)

1.可能である。

2.ただし、法人は、社会福祉充実計画に従って事業を行わなければならないことから、社会福祉充実残額の大幅な減少につながるような支出を行う場合には、所轄庁とも相談の上、必要に応じて社会福祉充実計画の変更等の手続きを行うことが適当である。

 

問45 社会福祉充実事業について、予測できない財務状況の変化等により、明らかに社会福祉充実残額が不足する事態となった場合、どのような対応をすればよいか。

(答)

1.法第55条の4の規定に基づき、社会福祉充実計画を終了することとなる。

 

【3.地域協議会】

問46 地域協議会の運営に当たって、所轄庁においてはどのような事務を行えばよいか。

(答)

1.所轄庁については、法第55条の2第8項の規定を踏まえ、地域協議会の体制整備に関して責任を有することから、例えば、以下のような事務を直接的又は間接的に行うことが必要である。
 ① 社会福祉法人が意見聴取を行うに当たって、所管地域において空白地域が生じないよう、一又は複数の地域協議会の立上げに向けた必要な調整を行うこと
 ② 地域協議会の構成員の人選を行うこと
 ③ 管内の地域協議会の窓口等のリスト化を図り、周知を行うこと
 ④ 社会福祉法人が意見聴取を行うに当たって、地域協議会の開催日に係る日程調整を行うこと
 ⑤ 地域協議会にオブザーバーとして参加し、法人間又は他の事業等との連携、役割分担等の調整を行うこと

 

問47 地域協議会の開催費用については、どこが負担すべきか。

(答)

1.地域協議会の開催費用については、平成29年度においては、道府県・市に係る地方交付税において措置する予定であり、原則として所轄庁が負担することが適当である。

 

問48 地域協議会は必ず設置しなければならないのか。また、法人が自ら地域の関係者から意見聴取を行うことは可能か。

(答)

1.地域協議会については、法人が円滑かつ公正中立な意見聴取が行えるようにするとともに、地域公益事業の実施を契機として、地域における関係者のネットワークの強化を図りつつ、地域福祉の推進体制の強化を図るために設置するものである。

2.このように、法人が実施する地域公益事業の実効性を高めていく観点から、既存の会議体の活用を含め、地域協議会を設置することが必要であると考えている。

3.しかしながら、平成29年度に限っては、制度改正に伴う各所轄庁における準備状況も考慮し、以下のような方法等により代替することができるものとする。
 ① 法人に設置される運営協議会において意見聴取を行うこと
 ② 法人において住民座談会やサロン等を主催し、そこで意見聴取を行うこと

4.なお、このような場合であっても、地域協議会が設置され次第、地域公益事業の取組内容について改めて協議を行い、その結果を踏まえ、必要に応じて社会福祉充実計画の見直し等を行っていくことが重要である。

 

問49 地域公益事業の実施とともに、既存事業の充実を図ることを内容とする社会福祉充実計画の場合、既存事業の充実部分についても、地域協議会の意見を聴く必要があるのか。

(答)

1.地域協議会においては、最低限、地域公益事業についての意見聴取を行えば足りるものであるが、法人がその他の事業についても併せて意見聴取を希望する場合には、任意でそのような取扱いとすることも可能である。

 

問50 法人が当該法人の所轄庁以外の区域で地域公益事業を実施する場合、当該法人の所轄庁はどのような対応を行うべきか。

(答)

1.所轄庁において、法人からこのような相談を受けた場合には、法人が地域公益事業の実施を希望する地域を所管する所轄庁又は自治体に対して、法人の概略、相談内容などについて情報提供を行うなど必要な調整を行われたい。

 

問51 自らの所管地域内において、他の所轄庁が所管する法人が事業の実施を希望する場合には、どのように対応すべきか。

(答)

1.所管地域内における福祉サービスの充実が図られることとなるため、他の所轄庁が所管する法人であっても、当該他の所轄庁と連携を図り、自らの所管地域内にある地域協議会の開催等、必要な支援を行われたい。。