社会福祉法人の会計情報

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社会福祉法人の会計その他の情報です

定款例と租税特別措置法

その他の情報

 平成29年3月29日付で「社会福祉法人定款例」(租税特別措置法第40条適用版)が発出されているのは既にご案内の通りです。

 今回、40条適用版が出るまでの経緯はこんな感じでした。

 従来「定款準則」に従えば租税特別措置法40条の要件を満たしていましたが、平成28年11月11日付の通知で「定款準則」が「定款例」にかわりました。各社会福祉法人の皆様はこれに従って定款変更の準備を始めました。

「社会福祉法人の認可について」の一部改正について(社会福祉法人審査基準、社会福祉法人定款例)

 しかし、(想像ですが)「定款例」そのままでは租特法40条の要件を満たさないことがわかり、各所から問題提起された結果、国税庁と協議して厚労省から平成29年1月24日付で以下のQ&Aが出されました。

社会福祉法人制度改革に伴う租税特別措置法第40条の適用に関するQ&A について

 各自治体や経営協から40条適用版の定款例が独自に出されていましたが、改正社会福祉法施行期日ギリギリの平成29年3月29日付で厚労省から「定款例」(租税特別措置法第40条適用版)が発出されました。

租税特別措置法施行令第25条の17第6項第1号の要件を満たす定款の例について

 この経緯を見ると厚労省がのやり方がおかしいのではないかという感じもしますが、厚労省はあくまでも「例」を示したにすぎないのですから、一概にはそうも言えなような気がします。もう少し丁寧にアナウンスすべきだったとは思いますが。

 本来は、租税特別措置法第40条の要件を満たすべきがどうかは社会福祉法人が各自で判断すべきことですので、定款「例」であることを読み込めなかった社会福祉法人側も多少感度が鈍かったところがあったのではないでしょうか。もちろん、定款準則に守られてきたので、租税特別措置法に考えが至らなかったのも仕方ないと恩います。

 今後は、単純に役所の指導に従うだけではなく、定款自治によって、ある程度自主的な運営が必要になるのではないでしょうか。経営者の意識改革も重要です。

 ところで、上記の話とは直接は関係ないですが、「(改正前の)社会福祉法以上に加重な租税特別措置法の要件を満たすよう一律に社会福祉法人に指導するのはいかがなものか。学校法人ではそんなことしていないでしょ。」というニュアンスの意見が平成26年6月24日付で総務省から出されていました。

設立に認可を要する法人に関する行政評価・監視 <調査結果に基づく勧告>

 社会福祉法人関係では以下の3点が勧告されていました。

1.設立の認可に係る審査基準等の見直し

・審査基準上の役員の定数について、必要性、合理性の観点から検討し、整理

2.財務諸表等の届出及びディスクロージャーの徹底

・届出の遵守、ディスクロージャーの徹底について指導

3.設立認可法人の監事と所轄庁との連携の強化

・所轄庁と監事との連携、問題認識の共有
・外部監査活用の周知、活用に必要な情報の提供

 これらも今回の制度改革ですべてクリアしたようです。