社会福祉法人の会計情報

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札幌の社会福祉法人 前理事長ら運営費を架空計上 200万円私的流用(北海道新聞)

不正関係

 札幌市の社会福祉法人札幌厚生福祉会で、前理事長らの架空経費の計上による不正流用があったそうです。

 札幌の社会福祉法人 前理事長ら運営費を架空計上 200万円私的流用:どうしん電子版(北海道新聞)

 有料記事なのですべてを読んでいませんが、気になったのは「弁済の意思を示していることから、刑事告訴はしない方針」という一文です。

 弁済したから執行猶予がついて実刑を免れたという話は聞いたことがありますが、まだ弁済もせず、意思を示しただけで、刑事告訴しないというのはちょっと理解できません。何か事情があるのでしょうか。

 不正を行い、発覚しなければポケットに入れる。不正を行い、発覚したら弁済の意思を示す。すると刑事告訴されない。

 こんな状況なら、誰でも不正を行うのではないでしょうか。

 第三者による検証委員会もあるそうです。

 地震時の保育所閉鎖、不正経理が一因 怒る保護者「人災か」 札幌厚成福祉会前理事長ら運営費流用 | どうしん電子版(北海道新聞)

 財務諸表等電子開示システムの法人情報は下記です。

 法人詳細情報(札幌厚生福祉会)

 現況報告書を見ると理事会の状況には「市監査報告」や「札幌市監査改善報告」などの文言がありますが、評議員会の開催はたった1回です。監事から求められた改善をすべき事項は「なし」ですし、下記の項目にも何も記載がありません。

 14.ガバナンスの強化・財務規律の確立に向けた取組状況
 (2)法人所轄庁からの報告徴収・検査への対応状況
  ①所轄庁から求められた改善事項
  ➁実施した改善内容

 この欄って何のためにあるのでしょう。

 書かずに公開しても何も言われないなら、真面目に記載する法人が馬鹿を見るだけだと思うのですが。