社会福祉法人の会計情報

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調査報告書(社会福祉法人明照会)

不正関係

 兵庫県の社会福祉法人明照会の第三者委員会の調査報告書が公表されました。

 調査報告書(社会福祉法人明照会)

 社会福祉法人を普通の会社と同様に考え運営を行ったことにひとつの原因があるとされています。

 報告書にも記載されていますが、社会福祉法人に寄付した財産はその瞬間に社会福祉法人のものになり見返りはありません。株式会社に出資して会社の所有者である株主になるのとは全く異なります。

 社会福祉法人には配当もなく、高額報酬も認められていませんし、社会福祉事業以外への資金流出も認められていません。一般企業と同様に考え、自分自身の儲けのために事業を行うと進む道は不正しかありません。

 社会福祉法人で不正を行う経営者の大部分は同様の感覚を持っているのだと思います。

 また、前理事長及びその一族だけではなく、専横を許した理事、監事、評議員の責任にも言及しており、損害賠償義務を負うとしています。理事長や創業一族に何も言えず、専横を止められないなら、役員等には絶対になるべきではありません。今後、責任追及が厳しくなるのは目に見えています。

 神戸新聞も報じていますので、ざっと概要を知りたい方は参照してください。

 神戸新聞NEXT|総合|社会福祉法人の不正経理問題 不正流用1億8千万円を認定 第三者委

 以前、兵庫県の平成30年度監事研修会の資料について記事にしましたが、「事例5 特定の役員及びその関係者への利益供与に伴う経営破綻危機」とされてるのは、この法人の事例だと思います。その続きがまだまだあったということですね。 

kaikeisyafuku.hatenadiary.jp