不正関係
1年前に第三者委員会の調査報告書が出ていた社会福祉法人桃林会の元理事長の不正事件ですが。ついに逮捕されたようです。
1億3千万を無断で借り入れ 背任容疑で社福法人元理事長逮捕 大阪府警 - 産経WEST
第三者委員会の調査報告書では12億7257万1000円の損害が認定されていましたが、今回の逮捕容疑は、不正に1億3千万円を無断で借り入れて損害を与えた背任容疑だそうです。確実に立件できる容疑で逮捕したのでしょうね。
逮捕までに1年以上を要していますので、慎重に捜査が行われたんだと思います。
前年度の現況報告書や計算書類はこちらで公開されています。
現況報告書を見ると理事会の決議事項等には「平成28年5月23日 法人不祥事に関する公表の件。法人不祥事に関する法的手続きの件。」や「平成29年4月16日 告訴について。」等の生々しい記載があります。
一方、計算書類を見ると事業活動計算書に「その他の特別損失」とし1,229,603,452円計上されていますが、調査報告書で認定された金額に近い数字です。
不正に伴う損失ですが、一旦、未収入金に計上して貸倒引当金を計上する方法なども考えられますが、貸借対照表にはそのような債権は計上されていません。
なお、何故か法人全体の注記が公開されていないため、「その他の特別損失」の内容など詳しいことは不明です。