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大磯恒道会が破産 大磯、二宮で福祉施設運営、負債額3億円以上(2018年12月11日カナコロより)

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 年の瀬のあわただしい時期ですが、大磯、二宮両町で特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人が東京地裁に破産申し立てをしたそうです。

 大磯恒道会が破産 大磯、二宮で福祉施設運営、負債額3億円以上(2018年12月11日)|カナロコ|神奈川新聞ニュース

 「大磯、二宮両町で特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人「大磯恒道会」(尾尻和紀理事長)が東京地裁に破産申し立てをしたことが10日、分かった。恒道会を巡っては、両町の議会が適正な施設運営を求めて意見書を提出、県も法人に対して行政処分を繰り返した経緯があった。負債額は3億円以上とみられ、施設運営は今後、別の社会福祉法人が引き継ぐ方針で協議が続いている。」

 法人詳細情報(社会福祉法人大磯恒道会)

 現況報告書の理事会の決議事項欄を見ると「神奈川県監査指導・合併交渉解消について」、「役員人事について」、「平成29年度補正予算案・役員人事・経営改善計画について」など苦しそうな状況がうかがえます。

 計算書類では、未払費用が8千万円、預り金が2億1千万円の増加と仮払金2億5千万円の増加が気になるところです。未払費用は資金繰りが苦しくなったことが想像できますが、預り金と仮払金の増加は意味不明です。

 現況報告書の監事監査の状況にも「仮払いに関し内容精査を必要とする」と記載があります。この金額の仮払金で適正意見は出せないと思いますが、監事の監査意見は適正意見だったかどうかは不明です。

 「県も17年以降、14回にわたり監査を実施。経営改善計画を提出するよう今年3月から計5回、改善命令を行った。16年度の同法人の決算書によると負債額は約3億7千万円。」とありますが、「所轄庁から求められた改善事項」に関しては何も記載がありません。

 記事には「恒道会の施設運営については、社会福祉法人「豊友会」(山口県下関市、山内純一理事長)が施設職員の雇用を含め事業を引き継ぐ意向を示している。来年1月にも事業譲渡の契約を結ぶ方向で、恒道会の弁護士は「施設利用者への影響はない」と説明している。」とありますので、利用者の方へ大きな影響は無さそうなのがせめてもの救いです。