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Research Report 平成29年度社会福祉法人の経営状況について(独立行政法人福祉医療機構)

会計監査人関係 

 WAM NETに独立行政法人福祉医療機構の「Research Report 平成29年度社会福祉法人の経営状況について」が掲載されています。

 Research Report 平成29年度社会福祉法人の経営状況について(独立行政法人福祉医療機構)【WAM NET】

 大変興味深い内容ですので、社会福祉法人の皆様は是非ご覧ください。見出しのみ引用しておきます。

1サンプルの属性
2平成29年度の経営状況
【サービス活動収益対サービス活動増減差額比率は前年度から低下の3.4%】
3黒字・赤字別の経営状況
【赤字法人の割合は拡大傾向。赤字の要因はサービス活動収益の低さ
4収益規模別の経営状況
【収益規模が大きい法人ほど、従事者1人当たりサービス活動収益、従事者1人当たり人件費も高い】
5主たる事業別の経営状況
【サービス活動増減差額比率は保育事業主体法人が5.7%でもっとも高く、赤字法人割合は介護保険事業主体法人が32.9%ともっとも高い】
6人材の確保状況
【全体の離職率は14.1%。介護保険事業主体法人は15.7%と高め。大都市圏においては、従事者1人当たり人件費は高く、離職率も高い傾向】
7地域における公益的な取組みの内容
【地域に対する相談支援や社会福祉法人同士での連携による取組みが多い】
8社会福祉充実残額の状況
【社会福祉充実残額が生じた法人は全体の8.0%。規模による傾向はみられなかった】
9会計監査人の設置にかかる状況
会計監査人の設置対象法人の会計監査人の報酬額平均は441万円
おわりに

以上、Research Report 平成29年度社会福祉法人の経営状況について(独立行政法人福祉医療機構)より引用

  私が注目したのは会計監査人の報酬平均額です。全国規模で社会福祉法人の会計監査人の報酬が掲載された初めてのデータではないでしょうか。

 「87の設置対象法人における会計監査人の報酬額の平均は441万円、サービス活動収益の平均は38.1億円であった。」さらに、「サービス活動収益の多寡と報酬額との関係を確認したところ、サービス活動収益規模が大きいからといって必ずしも高い報酬額とはなっておらず、相関はみられなかった。」ということだそうです。

 皆様はどのように感じましたでしょうか。大規模法人は拠点区分がかなり多くなります。各拠点の規模や経理方法にもよると思いますが、441万円でそれなりの規模の拠点が20も30もあるような法人を見ることができるのでしょうか。